2014年3月31日月曜日

『漫画家 上村一夫の世界 〜昭和の絵師と呼ばれた男〜』展 @京都嵯峨芸術大学 附属博物館


今年も京都での展示が決まりました。
それも大学内の博物館。初めての試みです。
きっかけは昨年の京都恵文社一乗寺店での「モダニスト 上村一夫の世界」にて。
大阪で長年上村一夫をコレクションしてくださっているN氏と一緒に展示を観に来てくださったのが今回の企画をすすめてくださった京都嵯峨芸術大学 学芸員のM氏。漫画にも造詣深い氏が、上村作品に興味を持ってくださったことは記憶しておりましたが、まさか大学で展示させていただけるとは!
常々、今の若い世代に上村一夫の漫画やイラストを観ていただき、その反応を知りたいと思っているので、絶好の機会と思いました。
そうと決まったらまず展示場所を拝見、と京都を訪れたのが小雪ちらつく二月のこと。
N氏のありがたくも楽しい送迎にて訪れた嵐山。ゆったり流れる桂川のほど近く、なんとも風情ある場所に京都嵯峨芸術大学はありました。
その立派な設備と静かな空間、学校にいることを忘れてしまうような時間でした。
上村一夫の軌跡を簡潔に集約して観ていただけると確信。
なかでも魅力的だったのが博物館展示でよく使われるガラスケース。せっかくなので是非使わせていただきたい!...と思い、この度、究極の品を展示させていただくことになりました。
それは…上村一夫が生前、盟友・高信太郎さんに贈った直筆春画羽織。上村エロス究極の逸品です。
実際、私も実物を見たことはなく、今回高夫人にお願いしてお預かりしたわけですが...まあ凄く綺麗です。モロですけど。芸術か猥褻か、これを大学の展示で公開してもよいものだろうか悩みましたが、公開します。18禁になると思いますが悪しからず。
その他、 上村一夫の漫画家としての軌跡を辿る濃密な展示物多数展示予定です。
一般の方の観覧ももちろんできますので、京都にお越しの際は是非お立ち寄りくださいませ。

『漫画家 上村一夫の世界 〜昭和の絵師と呼ばれた男〜』展
会場:京都嵯峨芸術大学 附属博物館
会期:2014年6月15日(日)〜7月27日(日)
会期中展示替予定(7月7日より)
開館時間:10:00~17:00
入館料:無料
休館日 :日曜日(6月15日・7月27日を除く)

京都嵯峨芸術大学 附属博物館
所在地:〒616-8362 京都市右京区嵯峨五島町1番地 本部キャンパス研究棟1階
TEL:075-864-7898

2014年3月28日金曜日

電脳MAVO

今年は来るべき上村一夫没後30年に向けてひたすら考える年にしよう、などと思っていたのも束の間、嬉しい企画がいくつか進行中。
メモリアルイヤーのことは復刻活動しながら考えることに。
あぁ、のんびりしている暇はなかった。
まずは配信のお知らせです。

明日3月29日(土)昼から、「電脳MAVO」で『完全なる答案用紙』を配信します。

老若男女、デジタル好きにもアナログ派にも一度アクセスして欲しいと思います。
データは当時のカラー原稿そのままに再現しました。
電脳MAVOおもしろいです。
編集家・竹熊氏の独断で選ばれたと思われる作品群、カラフルで楽しいバナー、
ストレスのないシステム、広告もない無料配信。
わかりやすくて読みやすくておもしろいところに惚れました。
まさにオンラインコミック。久しぶりに雑誌で漫画を貪り読むような感覚です。

配信漫画はまだまだ発展途上だと思います。
もっと多様に、そして洗練された形になっていくといいと思います。
電脳MAVOはその可能性をチラつかせてくれたサイトです。


「完全なる答案用紙」の初出は1970年10月18日号の少年マガジン。
画像はKONFUNKさんの写真から。(今ちゃん勝手にすみません)