2012年2月24日金曜日

いつかやがて

今朝の毎日新聞に、阿久悠さんが1979年にタイムカプセルに遺した作品
「いつかやがて」についての記事が掲載されていた。
今はなき偉大な作詞家の作品が、ファンタジーという形にとどまらず、
大きな意味と希望を持って甦る。すごいなあ、と思う。

故・阿久悠さん:作詞「いつかやがて」合唱曲でよみがえる

めずらしく写真が載ったご子息の太郎くんとは同い年。お互いひとりっこ。
二世なんて大袈裟な立場じゃないけれど、どちらの父親も時代を駆け抜けたという
共通点がある。そして親同士はかけがえないのない友だった。
そのくせお互いの家族のことは殆ど知らせず、私と太郎くんが知り合ったのは
双方の父親がいなくなってからのことだった。
親同士が仲良かったからといって子同士も仲良くすることはないけれど、
太郎くんは思っていたよりとても気さくな人だったのですぐに仲良くなった。
人と人が知り合ったり仲良くなったりするタイミングって絶妙だと思う。
私達も年を重ね、昔よりは自然体で父親と向き合えるようになっているのかもしれない。
お互い楽しみながら、作品を遺して行けたらいいね。

太郎ちゃん

2012年2月14日火曜日

月餅

今日はチョコレートの日ですね。バレンタインデーというよりは。
正しくはチョコレート商戦の日かな。
もう本来のSt. Valentine's dayという「聖なる」の部分は失われつつあるなあ、
などと思い、デパ地下を横目で見つつ、家に帰ってWikipediaで本来の意味を
調べようとする私は変なのか。商戦の枠から既に外れてしまったか。

ここ最近、父の仕事をするようになってから、昭和と平成を比較することが
癖のようになってしまい、つい時代の変化を探ってしまう。
上村一夫がヤングコミックの表紙を担当していた頃、新春号は晴れ着の女性
に干支を絡めた絵柄が多く、二月号では節分の鬼や梅...と昭和の絵師らしく
季節と艶っぽさで青年誌の表紙を飾っていた。さすがにバレンタインネタ
は見当たらない。

アルコールが主成分だった父が唯一好きだった甘味は「月餅」だった。 
男臭くてグッとくる。一度くらい月餅あげればよかった。

2012年2月9日木曜日

紅とかげ

その後も着々と作品数を増やす電子配信
ついに幻の名作「紅とかげ」 が登場しました。
妖しく美しい紅とかげ。
私も好きな作品です。
単行本では完結していないので、配信でも1巻分ですが、
いずれ完結させたい作品のひとつ。

2012年2月8日水曜日

フランス手ぬぐい

写真はフランスのとある書店のディスプレイだそうです。
(たぶんオルレアンのLegend BDという本屋さん)
いつもお世話になっているDARGAUD社さんが販促用に手ぬぐいを作って
くださいました。(写真左端)
フランスでそんなことが行われているなんて、うまく想像できませんが、
なんだか素敵なので素直に喜んでいます。
Merci beaucoup!!

2012年1月17日火曜日

柏レフ展最終日

今日はデジタル版画展の最終日だったので柏そごうへ。
日中、「リリシズム」編集者の森田さんも訪れてくださったとのこと。
お会いできず残念に思う。(また近々相談会お願いします)
いつも読ませていただいているblogの主、大悟さんも来てくださったようだ。
丁寧なリポートありがとうございます。
そして夕方、元ヤングコミック名物編集者の筧さんと合流。
近所の洒落た居酒屋にていろいろとお話を伺う。
筧さんのように、昔の濃い時代も、配信に至る現在の漫画事情まで知る方のお話は
何よりも貴重に思う。
今年はトークショーにもご参加とのこと。これは絶対聞きに行きます。

相変わらずのチョイ悪ぶり。
お忙しいところありがとうございました。

複製画をお買い上げいただいたお客様、ご来場いただいた皆様、
本当にありがとうございました。
今年も展示やイベントを企画しておりますので、どうぞお楽しみに。

2012年1月13日金曜日

自戒

決してファザコンというわけではないが、
父親の遺した作品を復刻することが仕事になりつつある。
いつかは(50才くらいと考えていた)そんなことになるのかと
ぼんやり会社勤めをしながら考えていたけれど、思っていたより少し早く
その日はやってきていた。

物事に取り組み始めるとなんでもそうかもしれないけれど
必ず停滞する時期がやってくる。
頑張るほどに空回りしてしまう時期が。

今のご時世、本の復刻は難しい。
ひとりの力ではどうにもならない流れもある。
どこに向かって行くのかわからないけれど、大切なことは
遺された作品たちがちゃんと輝くこと。
そしてもし父が生きていたら、それを喜ぶかどうか。
しっかりと冷静に判断しなくては。
決して周りに流されたり、お金に流されたりしてはいけない。

ユーモアとダンディズムの人だったね

2012年1月11日水曜日

命日

毎年1月のゾロ目は父の命日。眠い目こすって多摩川を渡る。
今年はあまり寒くない。

もう26度目の命日か。
父とはすれ違いの生活だったから思い出は薄れるばかりだけれど
残された作品と、いまでも上村作品を好きでいてくれる方々のおかげで
なんとか復刻の仕事を続けている。
最近では父の娘でなければ出会うことのなかった人達との交流に感謝の日々。

山の上の墓前にはすでに誰かが花を手向けてくれていた。
感謝そして合掌。ただただ安らかに、と祈る。
空にはとんびが優雅に舞っている。


 小学生の頃。賑やかだった墓参り。

華やかな頃の上村家を思いながら、少し寂しくなってしまった横須賀の街を歩く。
人にも町にも盛衰がある。元気なうちに町を闊歩しなくては。
決意新たに三笠公園。ipodではカーネーションやるせなく果てしなく」。




これは父が描いた戦艦三笠。(初公開)


朝食のような昼食のようなハンバーガー。横須賀で食べるハンバーガーはなんとなく
おいしい。ipodでマエケンコーヒーブルース」か、いや、多摩川越えたら三輪二郎
野毛の唄」。これ最高。最近は弾き語りがいい。隠し事ばかりの国だから
せめて歌は本当の言葉を聴きたい。

キレイになればなるほどかなしいドブ板通り。

墓参りは自分と向き合うための儀式でもある。祖先と語り、自分に語り、
私のささやかな人生はかろうじて続いていく。

今年も上村一夫の漫画を復刻したい。
原画も展示したい。多くの人と喜びを共有したい。
願望は海のようにシンプルだ。